債務の相続税評価
債務として控除できるもの
差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるものです。
なお、被相続人に課税される税金で被相続人の死亡後、相続人などが納付することになった所得税などの税金については被相続人が死亡したときに確定していないものであっても、債務として遺産総額から差し引くことができます。
債務として控除できないもの
被相続人が生前に購入したお墓の未払代金など非課税財産に関する債務は、遺産総額から差し引くことはできません。
債務を遺産総額から差し引くことができる人
債務を差し引くことのできる人は、その債務などを負担することになる相続人や包括受遺者です。
包括受遺者とは、遺言により遺産の全部又は何分のいくつというように遺産の全体に対する割合で財産を与えられた人のことをいいます。
なお、相続人や包括受遺者であっても、相続又は遺贈により財産を取得したときに日本国内に住所がない人は、遺産総額から控除できる債務の範囲が限られる場合があります。
遺言によって相続財産を取得し、相続人でない者の場合などには注意が必要です。